ダイエットやトレーニングをしていると、効率良くエネルギーを作って、筋肥大や脂肪燃焼の効果を高めたい!って思いますよね。
そのためにはエネルギー供給の仕組みを知ることが第一!
仕組みが分かれば、
- 色んなダイエット方法の原理が分かる!
- 本当に効果のあるダイエットか判別できる!
- 効果的にトレーニングが出来る!
- 色んなサプリメントが何のためのものなのかが分かる!
いいことづくめ!
そこで、
実際脂肪ってどう消費されるの?
糖質ってどうして主なエネルギー源て言われるの?
などの疑問を解消出来るシリーズ
絵で分かる!エネルギー供給の仕組み
今回は最も単純なエネルギー回路、ATP-CP系を解説します!
目次
人間の体は3つも発電所があるスーパーハイブリッド
まず、人間には3つの発電所があるのを知っていますか?
- クレアチンリン酸を燃料とする発電所(クレアチン発電)←今回はこれを解説
- 糖質を燃料とする発電所(糖質発電)
- 脂質を燃料とする発電所(脂質発電)
これらは基本的に常に全部稼動しています。
どんな運動をしていても、どれか一個だけって事は無いんですね。
良く勘違いされているのは、瞬発系の運動では脂肪は燃えない。
ジョギング、ウォーキングなどの有酸素運動は脂肪が燃える。
など、運動によって使われる燃料が違うと思われていること。
そんなことは無く、瞬発力系トレーニングも有酸素運動も、脂肪も糖質も筋肉も燃えてます。
ただ、稼動している割合が変わるだけなんです。
キツイ運動であればあるほど脂肪発電の割合は小さく糖質発電が大きくなるので、ダイエットやトレーニングしている方は良く覚えておきましょう。
ATPは働き者
①ATPとはエネルギーの最小単位です。
糖質も脂質もアミノ酸も、最後はこの働き屋のATPを生成します。
ではどのように発電所からエネルギーが生まれるのか。
そもそも人間は筋肉を収縮させることで体を動かしています。
この、筋肉を収縮させる物質がエネルギーの正体です。
これを作るために、人間は色々な栄養素を摂取しているわけです。
ではその筋肉を収縮させる物質は何か?
ATP(アデノシン3リン酸)です。こいつがミオシンという筋肉を構成する繊維に作用することで筋収縮が起こり、筋肉を動かします。
つまり、一生懸命体を動かしてくれているのは全てATPなんです。
なんて働き者!!
ATPはバテてADPになっちゃう
②ATPは筋肉を収縮させるため、自分のPをぶっち切ります。その時出るのがエネルギーで筋肉が動きます。身を削って疲れ果てたATPの後の姿がADP(アデノシン2リン酸)です。
懸命に働くATPは、筋肉を収縮させるため、自分のP(リン酸)を消費します。
ATPはA(アデノシン)にP(リン酸)が3つくっついた形で、最後のP-Pのつながりは高エネルギーリン酸結合というくっつき方をしています。
この最後のPを切り離すことで筋収縮のエネルギーを生みます。
すると、ATPはバテバテ。Pが一個外れたADPになってしまいます。
クレアチンは怖い兄貴分
③疲れきったADPに、「もう一回頑張れるよ!ほら、これやるからもっかい行ってこい!」ってPを渡す鬼畜がクレアチンの兄貴(正式にはPCr:クレアチンリン酸)です。
そんなバテバテのADP。もう休みたい。でもそこに現れるのはクレアチンの兄貴。
クレアチンの兄貴は筋肉中にいて、すぐにADPにP(リン酸)を持ってきます。
それがクレアチンリン酸(PCr)
Pを渡されたADPは休むまもなくATPに復活!
クレアチンに「行け行けっ!」と言われて、ツラいけど速攻でもう一回頑張るんですね。偉い。
クレアチン発電所(ATP-CP系回路)はとにかく早い!
これがクレアチン発電所の仕組みです。
クレアチンの兄貴本当に怖い。疲れてるADPをさらに働かせるところ。鬼畜。
でもこのクレアチン発電所(ATP-CP系回路)は、筋収縮までがとにかく早い!
たった1段階でATPが出来るので、瞬発的な運動時に貢献します。
しかし、クレアチンリン酸の貯蔵量も少なく、生成されるATPも電子伝達系(脂質発電)と比較して極端に少ないため、長時間は稼動できません。
クレアチンサプリメントはどう使うのか?
サプリメントのクレアチンはADPを再利用し、限界突破させて筋肉をより追い込むことを目的としています。
つまり、ATPを使い切るほどハードにトレーニングを行うトレーニーやアスリートが必要とするサプリメントです。
摂取方法はまた別個で解説しようと思います。
良くマッチョな人が飲んでるイメージが先行して、飲むとムキムキになるみたいな表現されてるのもありますが、クレアチンは飲んだだけじゃ筋肥大はしないよ~
以上、ATP-CP系回路解説でした。