こんにちは。
糖質制限、ロカボダイエット、流行ってますね。
糖質をカットすれば自然と痩せる。と思い、我流で糖質制限をしている方も多いのでは?
たとえば、
- 夜は米を食べないようにしている
- 主食を米から豆腐にしている
- ランチは主にサラダにしている
- ロカボ食品を選んで食べている
- などなど
でも残念ながら私は手軽に始められる上記の糖質制限をやって、ダイエットに成功したと言う話を聞いたことがありません。
これだけ我慢してるのに全然変わらない。
という方も多いのではないでしょうか?
そんな糖質制限中のあなたが何故痩せないのか、
それはロカボダイエットの原理とエネルギー代謝の基本を知らないからなんです。
逆に言うと、これを知っていればロカボダイエットを正確に行えるようになるという事!
トレーナー無しでも痩せられる、ボディメイク出来るリテラシーをつけましょう!
目次
理由1:そもそも糖質制限て何か理解してますか?
すっかり悪者扱いされている糖質ですが、糖質制限で痩せるということの原理。きちんと理解してますか?
みなさんこのように考えてはいませんか?
糖質制限の狙いは2つ。
1つは、エネルギー源の1つである糖質を枯渇させて、その他のエネルギー源(狙いは脂肪)を消費させることにより、脂肪を燃やそう。
そしてもう1つは、
血糖値の上昇を押さえることでインスリンの分泌を抑えて、脂肪を蓄えにくくしよう。
というもの。
どちらも正しい考えと思いますが、
でも残念ながら、夕飯で米を食べないなどの気軽に行う糖質制限では上記のような効果はまるっきり望めません。
プロの知識なく行うような場合は、
糖質を摂らないからといって脂肪が燃えるわけじゃないのです。
そんなはずない。テレビやネットでお手軽糖質制限やって痩せてるのを見たよ。
と言う声が聞こえてきそうですが、
相当な糖質制限をやっている人以外は、結局やっているのは
糖質を余らせない。
これだけです。
じゃあやっぱり素人で糖質制限は出来ないのか。
そんなことはありません。
正しく行えば糖質制限ダイエットは誰でも出来るでしょう。
ただし、
糖質制限で痩せるためには、前提条件があることを必ず理解しましょう。
理由2:糖質制限で痩せるには前提条件がある
糖質制限で痩せるための前提条件。
- 1日の糖質摂取量は20g~60g程度
- これを20日以上は連続
- 痩せたからといってすぐ糖質主体の食事には戻せない
- 筋肉量の低下を覚悟する
- 痩せた後のリバウンドを覚悟する
ちなみに原則筋トレはNG です。筋肥大はまず出来ません。
本当に取り組みたい場合は、これらを理解して行いましょう。
ちなみに、そこまで気合い入れたの出来ない。
手軽な糖質制限ダイエットで痩せたい。
と言う方は
最終的にはカロリーダイエットに行き着きます。興味のある方はこちらの記事をご覧ください。
(カロリー・PFC バランス設定方法も記載してます)
理由3:エネルギー燃焼回路には種類がある
次に押さえておかないといけないのは、
エネルギー燃焼回路は種類がある
ということ。
まず、人間の身体はエンジンを主に3つ持っています。
1つは脂質を燃料にするもの
2つめは糖質を燃料にするもの
3つめはクレアチンリン酸を燃料にするもの
どんな運動や活動にしてもこの3つのエンジンは常に全部動いています。
運動強度(瞬発性と心拍数)により動くエンジンの割合が変わるのです。
例えば、安静時や有酸素運動は脂質系エンジンが主に稼働します。
200m~1500m短距離走(いわゆる乳酸溜まるとか言われる運動)なんかは糖質系が主稼働
重量上げや陸上100mのスタートダッシュなどの一瞬で最大筋力を爆発させるような運動はクレアチンリン酸系が主稼働
ちなみに1500走~3000m走くらいで脂質系:糖質系=1:1くらいと言われています。
理由4:糖質系エンジンの代わりはない
ここで注目すべきは糖質系エンジンが主稼働する幅の広さです。
ここが大きな落とし穴。
糖質制限はエネルギー源としての糖質を減らして、代わりに脂質をエネルギー源とする事が目的でしたね?
と、言うことは、
糖質が枯渇して糖質系エンジンが動かなくなると、
代わりに脂質系エンジンが動いてくれる。
と言うわけではないのです。
脂質系エンジンは糖質系エンジンの代わりには動いてくれません。
なぜ?!?!
それは、脂肪は人間が生きるために蓄えておくべきエネルギー源で、これが無くなれば人間は生き残れません。
そんな大事なせっかく貯めたエネルギー源をすぐ使ってしまっては勿体ないのです。
ウソだ!糖質が枯渇すると脂肪が分解されてケトン体が代わりのエネルギーになるから脂肪が燃えるんだ!と言うかた。
ケトン体を生成するにはまず中性脂肪の分解→脂肪酸→アセチルCoA→ケトン体
というように、複雑な経路を辿ります。
これは人間が生きていくなかで獲得した生き残るための予備電源。
体が緊急事態(飢餓状態)になっていると判断して初めて主電源として稼働し出します。(ケトン体質)
こうなるには身体にそれ相応の負荷をかけることが必要になるのです。
(ケトジェニックダイエットについては後日記事にします)
あくまで現代の人体の主要エネルギー源は糖質。ケトン体ではありません。
まず優先的に動かそうとされるエンジンは糖質系。
糖が不足したら無理矢理にでも体内で糖を作り出そうとする動きが先に起こります。
ですから、糖質が不足するからといって、中性脂肪の分解が亢進されるわけではないのです。←これすごく勘違いしやすい。(探しても見つけられなかったので、糖質不足が脂肪分解を亢進するという主旨の論文がありましたら教えて下さい)
この糖質代謝の壁を越えないと脂質代謝は進みません。
そのため、前提条件である
- 1日の糖質摂取量は20g~60g程度
- これを20日以上は連続
という厳しい制限が必要になります。
では糖質系エンジンが燃料切れを起こすとまず起こることはなんでしょうか?
理由5:糖質が不足するとまず筋肉が減る
衝撃的事実ですが、糖質が不足すると、
筋肉のタンパク質をアミノ酸に分解して糖質(グルコース)を作る材料に変えます!
あれ、筋肉って糖質エネルギーに変換されちゃうの?
そうなんです。
筋肉はエネルギーを消費する機関。
省エネで生き残るためには邪魔なのです。
だからエネルギーが足りなければ蓄えたエネルギーを使う(脂肪燃焼)より先にエネルギーを消費する機関を壊す(筋肉を減らそうとする)んです。これをカタボリックと呼びます。
そして、筋肉が減ると何が起こるか。
基礎代謝の低下です。
つまり痩せにくい身体になるということ。
これが、糖質制限することによるデメリットです。
そして前提条件の
- 痩せたからといってすぐ糖質主体の食事には戻せない
- 筋肉量の低下を覚悟する
- 痩せた後のリバウンドを覚悟する
と言うことの意味です。
これはダイエットにとって非常に大きなマイナスだという事を理解する必要があります。
そして、そのデメリットを極力起こさないようにする栄養管理が不可欠です。
まとめ
いかがでしょうか?
手軽に始められると色々なメディアで騒がれている糖質オフダイエットですが、
実際のところは全く手軽ではありません。
単純に糖の過剰摂取が常態化している場合は、手軽な糖質オフでも大きな効果を見込めますが、それは結局カロリーの影響です。
今一度、ご自身の食事と生活を見直し、
自分にあったダイエット方法を選んではいかがでしょうか?